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THE Interview インドネシアのシューティングゲーム「INheritage-インヘリテージ-」の開発者Afif Farisさんに聞いてみた!

 

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スマートフォンゲーム、steamなどの登場で世界の様々なゲームが気軽に楽しめるようになりましたが、

その一方で、日本では家庭用ゲーム機の先行き不安やソーシャルゲームへの過剰な追随などこれまで考えられなかった問題も起きています。課金問題もあったおかげでアプリの「無料」が「入手」にされちゃたりとか。

ゲーム界がかつての一強から多彩なソーシャルメディアへとシフトしていく中、ゲームは今後どのように発展していくのか? 気になりますね。

私はインドネシアへ行って以来たくさんのコンテンツを見ているのですが、その中でもすごいのがiOSでリリースされたインドネシアのシューティングゲーム『INheritage インヘリテージ』です!

 

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インドネシア発の横スクロールシューティングゲームで日本のビジュアルノベルさながらなシーンやキャラも登場し、シューティングだけでなくゲームそのものに注目すべく作品です。

 

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そしてこのゲームの開発者Afif faris氏が現在日本のメーカーにデベロッパーとして来日しており、今回インタビューをすることになりました!

 

Afif faris

 

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インドネシア出身のデベロッパー。 Tinker Gamesでインヘリテージの開発を経て現在日本の開発会社で活躍中!

 

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ゲームを作るきっかけ

 

小さい頃からゲーム好きで、中学生の時に初めてゲームを作りました。使用した言語はVisualBasicでした。

大学生の時に「ゲーム開発コンペティション」に出ることになりチームを組んで出品しました。

言語はC#を使い2週間くらいで完成しましたね。結果は10位くらいの成績を収めることが出来ました。

 

2012年06に私の友達から誘いがありました。「ゲーム会社を立ち上げたので来て欲しい」と。その会社こそ後に

「INheritage」を作ることになる「Tinker Games」だったのです。

そこで私はリーダープログラマーとしていくつかのゲームの開発に携わりました。

 

 

 

INheritage-インヘリテージ

 

元々外部から来た企画でしたが、そもそもの発端は日本の同人シューティングゲーム「東方プロジェクト」を知りシューティングを作ってみようと思ったのがきっかけです。

 

「インヘリテージ」はやはり日本のシューティングゲーム抜きでは語れませんね。

東方プロジェクトもそうですが、CAVEの「デススマイルズ」が一番大きいんじゃないでしょうか?

ゲームの間にノベルゲーのようなキャラクターのビジュアルシーンが入ったりとかね。

ゲームと一体となって動く景色や敵の動くパターンなどなど私はこのゲームからたくさんのインスピレーションを受けましたよ。

 

インヘリテージ日本語版は架け橋ゲームズさんに手がけていただきました。 リリース前にTOKYOGAMESHOWで出展したのですが、なんとその「デススマイルズ」のケイブさんからコメントをもらえたのが嬉しかったですね。

 

 

 

世界観とキャラクターについて 

 

ゲームの世界観はその頃入社したデザイナーのMukhlis Nurさんのアイデアで「インドネシアの伝統や文化」をモチーフにした内容で作ることになりました。 

 

Mukhlis Nur: Comic artist & Illustrator

 

インドネシアといえばバリ島の人形劇「Wayang Kulit(ワヤン・クリ)」がよく知られており、デザインとかもそれらをモチーフにしたものが多いですよね。

 

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だけどインドネシアにはたくさんの伝統があります。Wayang Kulitだけじゃないんですよ。だからこのゲームではいろんな地方の文化をモチーフにしたいと思いました。

 

インヘリテージではゲームの至るところにインドネシア各都市やジャワ島やボルネオ島に古くから伝わる伝統や文化がストーリーやデザインに活かされています。

 

Nurさんのデザインは日本のイラストトレンドの1つでもある「メカ娘」を取り入れたりもしていますが、各キャラクターにはインドネシアの街や地域に存在する様々な文化(服のモチーフなど)を持っているんですよ。

 

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たとえばNara(ナラ)にはバンドゥンの建物デザインなどが取り入れられています。特徴的な屋根の形が活かされてるでしょう? これは「グドゥン・サテ」と言います。サテはインドネシア語で焼き鳥の意味。つまり伝統食材のサテ(焼き鳥)に似ているのでそう呼ばれています。

 

GEDUNG-SATE-BANDUNG 

Dita(ディタ) は羊のデザインを取り入れていますが、これもインドネシアにある羊の決闘がモチーフになっています。

 

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何故こんなにも地域でデザインなどに違いがあるのかというと、インドネシアという国はたくさんの民族の集まりでできているからです。 

各キャラクターのコスチュームなどに各地域の伝統や文化をモチーフにしているのがこの作品の特色でもあります。


制作中に直面した問題など

 

実際完成したらストーリーが膨大になってしまって… 容量がオーバーしてしまうのでcapterシーンを削ることになりました。

結果としてストーリーを省略してしまう形になってしまったのが心残りですね。

本当に大きなストーリーなのでいずれ何らかの形で補完していきたいですね。

 

インドネシアの若者文化

 

今日のインドネシアの若い世代は伝統文化があまり好きではありません。インドネシアの伝統文化に興味を持つ若い人がとても少ないのです。 

だからローカル文化より日本やアメリカのアニメや文化に非常に人気があります。

 

今回作成した「インヘリテージ」もそうですが、どのようにインドネシアの伝統とアニメティックなデザインを融合させて若い世代が親しんでくれるか? をいつも頭に入れています。

 

インドネシアのモバイルゲーム事情

 

現在インドネシアではモバイルなどのゲーム開発が非常に増えています。 

androidスマートフォンがかつての大多数だったBackBerryを押し上げている影響もありますね。

ただしイチバンの問題はPay(支払い)です。インドネシアではクレジットカードの所有者が少なく、日本のコンビニに売っているようなプリペイドカードもありません。なのでインドネシアではほぼ無料でプレイできるように設計しています。

 

それゆえにゲームを作る際はどうしても世界が相手になります。

 

今後インドネシアのゲーム開発は増えていきますので、現在は日本で勉強をしつつ更なる強みにしていこうと考えています。

 

好きなゲーム

 

昔からPCで色々とプレイしてます。StarcraftWarcractなどのようなリアルタイムストラテジーゲームが好きでした。FPSとかはあまりやらないですね。

日本のRPGではFinalFantasy89とかですかね。昔の日本のRPGはストーリーがよく出来た作品が多いですよね。

 

最近注目してるのはTo the moonでしょうか。 ストーリーが引きこまれますね。

 

今後の予定について

 

帰国したらNurさんと一緒に新しいゲームを開発する計画があります。ストーリーを重視した内容で、今までとは違う作品になると思います。同人感覚なゲームになるんじゃないかな?

 

日本には大神のような神様や民話をモチーフにした作品がたくさんありますよね。しかしインドネシアの若い世代は先にも述べたようにインドネシアの民話に関心が少ないのです。  

もっともっとインドネシアの神話や民話を掘り下げてゲームに活かしていきたいですね。

 

最後にゲーム開発を目指している方にアドバイスなどありましたらお願いします。

 

やっぱり自分の作りたいゲームを最初は小さく作ってみること。そこで発生する様々な問題や技術を解決する道を見つけていくようにすれば、自ずと道は開かれてていくはず。

いきなりRPGのような大規模なゲームを作ろうとせずに、アクションやパズルのようなシンプルなゲームを作ることから始めるのが一番ですね。

 

—ありがとうございました。

 

 

 

Afifさんは2014年にゲーム開発の更なる勉強のために来日。 

現在日本のゲーム開発会社でプログラマーとして活躍中。

 

帰国後は新たなデベロッパーをたちあげる予定だ。

 

 

インタビューで意外だったのがインドネシア国内における伝統文化の受け止められ方だ。神話や伝統を題材にした作品は、インドネシアのコミックなどではお馴染みなだけに若い世代からの反応をつかみとるのに様々な方法を模索していることが伺える。

多民族国家であるインドネシアには素晴らしい伝統や文化が存在する。それらを現代カルチャーに活かしつつ世界へ向けて発信するパワーは凄まじいものだ。

ゲームのような多彩なカルチャーを場所を問わすにどのように活かしていくか。今回のインタビューを通じてたくさんの答えや課題が出てきた気がしました。

 

 

INheritage: BoE
INheritage: BoE
開発元:Tinker Games
無料
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